慢性痛の患者さんの多くは、治るイメージができません
もう治らないとあきらめたり、痛みがひいたり強くなったり、痛みの部位が変わったりと年中痛いので治らないとあきらめています
施術中の会話の中で「治るイメージをしてください」と言うと・・
「??? 治るイメージができません」「治るんですか?」と言った応えが返ってきます
臨床上治るイメージができない方は治りが遅いです
イメージで症状の改善が早い遅いがあるの?
そうなんです。これも脳の誤作動が影響しています
学習記憶の一つにエピソード記憶があります
エピソード記憶は、自分が体験したことや感じた感情、イメージしたことがもとになって学習記憶します
エピソード記憶は忘れにくく、長く記憶して残りやすいという特徴があります
思い起こしてください・・・
例えば、
小さい時に自転車乗りの練習をしていて、お父さんが支えている手を放した瞬間に転倒し、腕を骨折した
小さい時に母親の手にぶら下がろうとして手をつかんだ瞬間に肘が脱臼した
このような体験したときの記憶は、意外に鮮明に覚えていると思います
これがエピソード記憶です
日常的な痛みや長引く痛み、繰り返す痛みなど体験的な事に、痛い時の感情などがエピソードとして長期的にネガティブに記憶されます
もう一つ大切なことがあります
痛みに対して脳から痛みを和らげるモルヒネのような物質が出て痛みを和らげます
これを下行性疼痛抑制系と言います
「一方、脊髄よりも上位にある脳幹部から脊髄後角に下行し、痛覚情報の中枢神経系への入り口である脊髄後角で痛みの伝達を抑制する「下行性疼痛抑制系」※8がヒトの神経系には存在しており、中脳や延髄のオピオイド受容体が活性化されると、この下行性疼痛抑制系が作動します」 引用:日本ペイン学会HP
この下行性疼痛抑制系はネガティブ思考では働きません
もうお分かりですね
良いイメージ、治ったイメージをすることで慢性痛も早く改善します
慢性痛が治ったらなにをしますか?
スポーツ、旅行・・・何でもできますよ