善意で始まった草取りがいつの間にか義務感

ストレス

 

 

ご近所で暮らす子供夫婦の新居の庭が草が伸びたので、見かねたお母さんが一生懸命に草取りをしてあげました

奇麗になり本人もすっきりして気持ちがよくなり、なんとなく嬉しくなりその後も何度か草取りをやっていました

草取りは頼まれたわけでは無くお母さんが奇麗好きな性分もあり、草が伸びているのを見て自発的に始めました

半年過ぎた頃より心身の不調をきたし不眠、耳鳴り、胃腸障害、肩こり、腰痛、膝痛・・・医者通いが始まりました

内科、整形外科、心療内科、胃腸科・・・原因を行く先々で様々なことを言われて何を信じていいの分からなくなり、処方される薬を服用して副作用で他の症状まで発症しました

当院ではこのような原因不明の長期的な症状や複数併発する症状、部位が変化する症状を慢性的な症状と診たてて検査を進めていきます

検査では神経系の異常が陽性反応を示し、特に脳の疲弊がありました

脳が疲弊とは、知性・理性の中枢(理性的・論理的・抑制的)である大脳皮質と本能・情動の中枢(本能的・喜怒哀楽)の大脳辺縁系の関係性に協調性がなくなり、脳幹(自律神経中枢)が機能異常を起こして心身の不調を招きます

言い換えて言えば母親である本能の大脳辺縁系は疲れたから休みたいと言っているのに父である理性の大脳皮質系はもっと頑張れと言っているので、子供の脳幹は親子喧嘩を見ているようで不快感を感じて不機嫌になります

不機嫌になった子共の自律神経中枢が不調になり様々な心身の不調を招きます

 

さて、草取りをするお母さんの症状の原因は脳の疲弊からくるものであり、症状は結果です

当初は草取りは自分が綺麗好きから始まって、綺麗になった庭を見るたびに自己満足感や達成感があり嬉しくおもっていました

そのうちに身体の疲労や腰痛、膝痛が出てきていましたがここまでは単なる筋肉痛で休めば楽になり慢性化することはないのです

疲れた体に鞭打って草取りを続けていくうちに心の変化が起きてきました

「本当は誰が草取りをするの」「なんで私がやらなければならないの」「嫁はどうしてありがとうと言いてくれないの」「一言お礼位言ったらどうなの」・・・

義務感、犠牲感、怒り、不信感・・・いろいろな感情や信念が生まれて身体行動と情動の関係性に脳のが間違った学習記憶が強化されてしまいます

「そういえば最近は草取りがいやいや仕方なしにやっているようでした」

原因は無意識の脳の間違った学習記憶が引き起こしていたようです

 

 

 

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