女子野球が盛んになってきています
硬式野球も女子高校生のチームが増えて、全国大会まで開催されています
Aさんは将来は甲子園出場を目指す小学6年生の野球少女です
腰痛で整形外科を受診してMRI検査をして「骨折しているかもしれない」とあいまいな診断をされました
本人は外傷性の骨折のような急激な激痛はなく、なんとなく腰が重くなり鈍痛のような痛みが出てきたらしい
走ったり、投球、バッティングで腰をひねると痛みが出る症状でした
整形外科では野球や運動は当分しないでコルセットをして安静にするように指導があり、リハビリで通院するように言われました
安静期間は3か月から症状によっては1年位・・
野球大好きな選手は大変つらい時期を過ごさなければならないですね
腰椎分離症は成長期の時期に過剰な運動(腰部の回旋運動などの反復動作を多用する)で起きる疲労骨折です
一般の人では5%程度に分離症の人がいますが、スポーツ選手では30~40%の人が分離症になっています
ネットで調べると以下のようなことが記載しているお医者さんが多いです
「分離症は主に10歳代で起こりますが、それが原因となってその後徐々に腰椎がズレを生じて「分離すべり症」に進行していく場合があります。」
整形外科へ行けば必ず同様の事が言われると思います
このように言われたり、ネットで書かれている内容を見たら不安、心配になりますね
将来大好きな野球ができなくなる
野球を諦める
さて、本当に腰椎分離症は腰痛と関係あるのでしょうか?
当院の臨床経験から言えば分離症で腰の痛みとは関係性が見られません
特にいつの間に痛くなった腰痛はほとんどが筋肉の痛みだからです
Aさんも治療後は痛みも消えて柔軟性も増して腰の切れが良くなり軽やかになりました
明日の練習試合は出てもいいですか?
試合に出てどのくらい回復しているか確認しながら動いてもらいました
2本のホームランを打ったそうです
その後の来院時にはすっかり痛みもなく腰の機能も回復しているので週末の試合に出ました
2試合で5安打を打ち活躍しました
腰痛をめぐる情報は膨大にあります
何を信じて良いのか患者さんは迷います
腰痛をめぐる常識が果たして本当なのか
分離症でスポーツ活動を中止しなければならないのか
「腰痛をめぐる常識のウソ」に記載されている分離症とスポーツ活動の調査された結果が載っています
プロのダンサーでも多く分離症がありますが、ダンサーをやめる理由にはならないそうです
スポーツ障害を臨床の現場で患者さん目線で見てくれることが大切です
分離症やすべり症でスポーツ活動を断念している選手はご相談ください